イヤイヤ期でお困りのパパ・ママも多いと思います。
ひと言でイヤイヤ期と言いますが、実はその中で子どもの心は大きく成長する段階を踏んでいます。
この記事では、【イヤイヤ期の真実】と題しまして、イヤイヤ期の裏側を解説していきたいと思います。
内容は、
- イヤイヤ期は実は成長している証だった!
- 自我と第二の自我とは?具体的な事例
- イヤイヤ期の対処法について
- イライラした時の対処法、おこるとしかるの違いについて
- 人見知りをする子としない子がいるけど、どうして?
- イヤイヤ期のまとめ
といった内容で解説していきたいと思います。

目次
【イヤイヤ期】は成長している証だった

イヤイヤ期と言うと日本ではマイナスに捉えることが多いそうです。
日本では素直にいい子になってもらいたいという願いが強い傾向にあるそうです。
なので、少しネガティブに構えてしまうお母さん方が多いと思います。
一方、アメリカやヨーロッパでは自分に対して「イヤ」「NO」と言えた時は旅立ちの時だと言って喜ぶそうです。

イヤイヤ期は自我の芽生えからはじまります。
1歳半頃から自我が芽生え(自分で決めて行動する)「ボクも、ワタシも、ボクの、ワタシの、ジブンで」の気持ちが出てきます。とにかく自己主張して、だだこねや激しく泣いて要求を通そうとします。
しかし、この自己主張を親や保育者に「受け止めて・切り返す」「受け止めて・意味づけし直す」という心地よい関わりを繰り返すことで、
次は「切り返され」「意味づけし直された」価値の世界が「社会的知性」として子どもの中に位置づいてきます。
自我と第二の自我とは?具体的な事例

では実際にわかりやすく、我が子や保育園の子どもの姿を元に例に出してみます。
・食事の途中でゼリーが食べたい!※これが自我
→ごはんを食べてからゼリーを食べよう ※これが第二の自我(社会的知性)
・ぶどうを6個食べたい!※これが自我
→妹にもあげないとなぁ ※これが第二の自我(社会的知性)
・寝たくない もっと遊びたい (もっと〇〇したい)※これが自我
→あと1回やったら寝よう ※これが第二の自我(社会的知性)
・お店にてあのおもちゃが欲しい ※これが自我
→今日は我慢しよう ※これが第二の自我(社会的知性)
などなど例をあげたらきりがありませんが、このように自我の芽生えから自己主張が始まり大人とのやりとり対話を繰り返し、自我と第二の自我を行ったりきたり揺れ動く気持ちを大切にしていくことで豊かな心を育てることに繋がるのです。

【イヤイヤ期】の対処法とは?具体例をまとめてみました

イヤイヤ期の対処法として、実際にできることを項目にしてまとめてみました。
- 何がイヤイヤなのか親が子供に言葉にしてあげる
- イヤイヤな気持ちを受け止めてあげる
- 大人の考えをわかりやすくゆっくり述べる
- 考えていることが違うことに気づかせていく
- お互いのことばを伝えて問題解決を図る(納得できるように折り合いをつける)
そしてこの事を忘れないでください。
受け止めて、伝えて、提案していく
イヤイヤ期はじまり、自我が芽生え始めたら対話の始まりなのです。
コミュニケーションをとってどうしたら良いかと言うことを分ち合うのです。
ケンカも自己主張と自己主張のぶつかり合いです。
違いを乗り越えて結びついてゆくものです。思い通りにならないことも学んでいます。

【イライラした時の対処法】おこるとしかるは全く違う!

時にはイライラしたり、日々の育児家事の疲れから、自分の感情で子どもに大きな声を浴びせてしまうこともあるでしょう。
私も何度も自分の感情で伝えてしまったと、悩み自己嫌悪に陥ることもあります。
ここで自分に言い聞かせることも含め、おこるとしかるの違いを伝えておきたいと思います。
簡単にまとめると、
おこる=あなたことばでおこる。コントロールできずに言う。
しかる=なぜ大事か伝える。
簡単に書きましたが、子どもが何かいけないことをした時には「叱る」をして下さい。意味合いが全然違います。
にんげんなので完璧にはできませんが、怒ると叱るの違いを改めて考えるきっかけとなれるといいです。
そしてもしまた怒ってしまったなという時は、時間を置いてからでも良いので「ごめんね」を伝えてあげたり気持ちを汲み取ってあげたりギュッと抱きしめてあげたり自分の気持ちも子どもに示してあげて下さい。遅すぎることはありません。怒って落ち込んでしまうかもしれませんが、また前を向いて下さい。育児は続きますので、気持ちもひきづらずにいきましょう。

人見知りをする子と、人見知りをしない子がいるけど、どうして?
8ヶ月不安という時期があり、そのことは以前記事に書いていますが、この8ヶ月(早いと6ヶ月)くらいから人見知りが強くなってきます。
この人見知りは、母や特定の人とのアタッチメント(愛着関係)ができ始めたことを意味します。
人見知りをする子と、人見知りをしない子が出てきます。
人見知りをあまりしない、または全くしない子は愛着関係ができていないのか少し心配になったりする人もいるかもしれません。
この時に保育者として見る視点がありますが、心配である場合と心配でない場合があります。
社交的な子は人見知りしない場合があります。
また、人の出入りが多い家庭の子はしないことがあります。
重要なのは親しい人と親しくない人との区別がつくかということです。
人見知りはしないけど母や特定の人が迎えに行くと喜んだり注目がその対象の人に行く場合は問題ありません。
人見知りをしない子で心配な事とは?

反対に心配なのは、アイコンタクトが成立していない場合です。目が合わないということです。
また表情が乏しく喃語がうまくでない、育ち方が弱いということが挙げられます。
そのような姿が見られる時は丁寧に関係をやり直して行くと良いでしょう。
手を握って顔を近づけて目と目が合うようにしていく。まずはゆっくり関わりを見直してみて下さい。
ある程度大きくなった子に対しては、大げさに伝わったんだという思いを持たせられるように意識して関わっていくと良いそうです。
関わりを丁寧に行っていくことが大切
このように関わりを丁寧に行っていくことで、少しずつ成長が見られるようになると思います。
もし全く成長が見られない、むしろどう関われば良いのかわからないなど悩んでる方は、保育園や市区町村で行っている子育て相談を受けてみてください。
発達に遅れがある場合もありますし、何か悩んでいた原因が見つかるかもしれません。
原因が分かれば関わり方も変わります。
お子さんを受け入れてお子さんに合った対応・関わり方を見つけることが大事です。

【イヤイヤ期】まとめ
今回はイヤイヤ期の裏側のお話をしました。
イヤイヤ期は、生まれてからの成長段階を追って表れた子どもの姿です。
歩くことができ、自分の行きたいところへ行けるようになるということは、行動の主体者になり自立の旅立ちを意味します。
- ことばの理解ができ物に名前があり、自分のことも分かるようになる。
- その中で自分と大好きな相手は違うことにも気づく。
- 他者を受け止める基礎を学ぶ。
- 想像力、記憶力、心の世界が生まれる。
- 自分はこうしたいと頭にえがけるようになる。
でも、本人は人にことばできちんと思いを伝えられません。
この辛さが、だだこね・イヤイヤ・ダメダメということになるのです。
この時に大人がどう対応するかが大事になります。
子どもの要求や願いを受け止め、それを支えながら発達を促していきましょう。
保育士は、子どものうまく伝えられないことばを、子どもの世界に入って気持ちを読みとって見ることを意識していきます。
なぜこのような行動をするのかな?なぜこうやって言ったのかな?
気持ちを代弁してみたり、気持ちに寄り添ってみる、受け止めてあげる。見えないものを見ようとし援助へ繋げていくことが子どもの育ちに関わると思っています。
育児でも目指す関わり方は同じだと思います。
ただ保育園とは違い母親であると家事や時間に追われていたり、24時間一緒にいるという環境からいつもこのような対応ができると言ったら難しいと思います。
完璧には目指さず時々息抜きをしながら、お互いどんと構えて関わっていきましょう。
