自然保育森のようちえん〜ドイツ視察編〜

森のようちえん、ドイツ視察、自然保育
自然保育

突然ですが皆さん“森のようちえん”を知っていますか?

この記事では、ドイツの森のようちえん「フユクス・ウント・ハーセ」幼稚園という所に視察に行った時の事を、実際に私が撮った写真や、学んだ事をまとめています。

現地ではツアーで参加したので、通訳の方がいて学びやすく、とても勉強になりました。

自然保育〜ドイツの森のようちえん編〜

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まず森のようちえんをインターネットで検索すると、

森のようちえんは、自然の中での幼児教育を行う運動や団体を指す。森林の中で子供が感性を研ぎ澄ませ、自然との関わりを学ぶことができる

引用:wikipedia

と記載があります。

実は日本でもたくさんの森のようちえんが存在します。

私は保育の仕事をしていて、自然環境やビオトープのことを勉強する中でこの「森のようちえん」というものを知りました。

今回のテーマが森のようちえんという事で、森のようちえんに熱心に力を入れているのがドイツ。

一度は訪れてみたい本場の森のようちえん。

そんな中、ドイツの森のようちえんの様子を資料で見た時思わず心がトキメキました。

すぐにドイツの森のようちえんを見てみたいと思い、どうしたらドイツへ行けるのか調べ始めました。

そこで見つけたのが、(公財)日本生態系協会の視察ツアーでした。

そのツアーで、森のようちえん発祥の地であるドイツの森のようちえんを視察してきました。

ドイツの森のようちえん〜フユクス・ウント・ハーセ幼稚園

ここからはドイツの森のようちえんのお話をしていきます。

参加してから数年経っているので、また状況も変わってきているかもしれませんが、その時視察した森のようちえん「フユクス・ウント・ハーセ」幼稚園の紹介をさせていただきたいと思います。

森の中の幼稚園とバーゲン(古屋)

「フユクス・ウント・ハーセ」幼稚園の詳細

  • 対象年齢は3〜6歳まで
  • 定員は15名
  • 保育者2名、実習生を混ぜて5〜6名で保育を行っているそうです。
  • 保育時間は、8:30〜12:30までです。疲れてしまうためお昼までだそうです。冬季は12:00まで。
  • 森のようちえんは1日外で過ごしますが、大雨・嵐・寒い時はバーゲン(古屋)の中に入って過ごします。ヒーターも入ります。

活動の様子

朝モーニングサークルでの朝食が1日の始まりです。

朝食は毎日家庭で用意します。

お弁当の中身を見せてもらったところ、ソーセージ(さすがドイツ!!)、生のにんじん、ゆでたまご、パンなどが多かったです。

バーゲン(小屋)の入り口

バーゲン(小屋)の様子

当日の活動は、うたを歌ったり子どもたちと話し合いなどをして決めていきます。

活動の意見が分かれた時は、互いの意見を聞きながら決めていきます。

意見が出ないときは、保育士が提案したりしていきます。

また保育士がやりたいことがある時は、なぜ重要で必要なことなのかを伝えているそうです。

自由な時間ももちろんたくさん保証しています。

森のようちえんのテーブル

道具はあまりないので想像力を活かしながら遊びます。

雨水を使って料理をしたり、古屋を枝で作ったりします。

工作の材料はたくさんあります。

紙・クレヨン、のりなどは用意してあり、すぐ使えるようにしてありました。毎日1回は、工作か描画を行っているそうです。

もちろん川へ行ったり、粘土がある場所へ行ったりと、自然をさらに知っていきます。

四季を感じるということが1番のテーマだと言っていました。

動き回ることで運動神経を養い社会性を養っていきます。学校へ行くと表面に出てくるそうですよ(ソーシャルコンピタンス:社会的能力)

子供達で考えた遊び道具

社会的コンタクトは、家ではなかなか学べません。

この自然の中だからこそしぜんに身に付くのだと代表の方はおっしゃっていました。

昆虫や、野鳥、みみずに対しても尊敬の面も出てくるそうです。

遊びでは、グループ形成はしていないです。

好きな時に好きな友だちと関わり刺激しあっていきます。

質問に答えていただきました〜Q&A〜

ここからは実際に質問した内容とそれに対する園の代表の方の回答をご紹介していきます。

視察に参加した方々が質問し、代表の方に答えていただきました。

モーニングサークルでの時間

Q.モーニングサークルではどんな意見が出るのか?

A.木を削りたい・昨日の続きをやりたい・雨水でどろんこ・自分の好きなこと・友達に自分の人形を見せてあげたい・本を説明したい・古屋を作りたい etc…

Q.どんな家庭の子が多いのか?

A.やはり両親が自然を意識している、大切に思っている家庭が多い。両親は満足して預けている。範囲6キロ以内から通っているので、ほとんどが車通園。近くの人は、自転車で通っている。

Q.どんな人が保育しているのか?

A.ドイツの一般の保育士が保育にあたっている。自然教育について自由意志で行っている。森のようちえんの保育士が年に一度集まる機会があり、意見交換をしている。

Q.卒園した後、森のようちえんとコンクリートの園で過ごした子どもの違いは何かあるのか?

A.ひとりひとりの子どもによって違うが内的静かさを持ち合わせていることが多い。長時間座っていられたり、リードをする力がある(人を引っぱっていく力)。手の操作が器用であるなどがある。

Q.5歳児が1名しかいないが、物足りなさは感じていないだろうか?

A.正直それはあると思うが、保育者自身きちんと考えて配慮するようにしている。年齢に沿って満足度を満たせるようにしている。子どもひとりひとりに対して様子を見極め、きちんと援助していくようにしている。今年5歳児が多く卒園したことで年齢のバランスが悪くなっている。また女児が少ないので、バランスを少し考えていきたいが・・・・。途中入園してくる子どももいる。

Q.約束事はあるのか?

A.もちろんあります。ここから先へは行けないというラインはあります。また集まる時は(モーニングサークル)きちんと集まるとことや友だちに枝などを向けない(友だちを傷つけない)などがあります。

などなど、こちらの質問内容にきちんと答えて頂きました。他にも色々質問などはありましたが、抜粋してご紹介しました。

まとめ

いかがでしたか?

私がこの視察に参加したのが2011年の夏です。

ドイツには600近くの森のようちえん(2011年当時)がありますが、ドイツは広大なのでまだまだ少ないとお話しされていました。

100キロ圏内に6、7箇所の森のようちえんがあります。

この「フユクス・ウント・ハーセ」という森のようちえんは、私有林であり卒園児の家庭の森です。

保護者の理解も大きく、急な出費がでても直ぐに応じてくれるそうです。

今回、森ようちえんは一箇所しか視察に行かなかったので情報が偏っていますが、こちらでは森のようちえんってどんなところなのかということを伝えるのが目的です。

森のようちえんについて興味・関心ある方は「ドイツの森のようちえんの現状」で検索すると、論文がいくつか発表されているので読んでみてください。

私は、“ドイツの「森の幼稚園」〜その後20年”“森のようちえんの現状と課題〜デンマーク・ドイツ・スイス・韓国における事例を中心にして〜”というものを読ませていただきました。

私もまだまだ勉強中なのでまたじっくり読みたいと思います。

森のようちえんと一般の幼稚園に通った子どもの卒園後の比較調査も行っていて結果が出ています。

森のようちえんや、自然保育を行っているところでは、子どもたちがいきいきと輝いて見えます。

幼児期に大切なのは思い切り遊ぶことです。遊ぶことで後々の非認知的能力に繋がってきます。

この記事が参考になりましたら嬉しく思います。

私は非認知的能力のある子に育って欲しいと願っています。これからの時代生きていく上で大事ですよね。

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保育士を14年程してきました。2児の母です。 母として、保育士として同じ子どもと向き合う毎日ですが、子育てと保育は違います。2つの視点からちょっとしたことから真面目なお話をブログに綴って行きたいと思います。 少しでも子育てしている方の参考になるように、またホッと息抜きできるような場所にできたらなぁと思っています。 何かお悩みや質問などありましたらお気軽にどうぞ。